緊急時の教育支援の最低基準（INEE Minimum Standards for Education: INEE MS）を知っていますか？これは紛争、災害、感染症等の緊急期および長期化する危機下の教育支援の質を確保するために、国連、NGO、二国間援助機関等の多様な関係者で構成されるInter-Agency Network for Education in Emergencies (INEE)の主導で開発された、国際的な規範となる「最低基準」です。

教育協力NGOネットワーク(JNNE)では、緊急下の教育に特化した多国間援助機関である「教育を後回しにはできない(Education Cannot Wait)基金」の助成を受け、2022年７月6日～８日および9月13日～15日に、計26名の日本の援助従事者、研究者等へのオンライン研修を行いました。コロナ禍以前に実施していた対面での研修が感染予防のため難しくなったため、専門家の協力を得てオンライン研修用のモジュールを開発後、講師を新たに養成し実施したものです。

本研修では、INEE MSの背景として人道支援の質の保証と説明責任の重要性、なぜ緊急時の教育支援が重要か、自然災害・人的災害の教育への影響、INEE MSの概要、INEE MSを活用した事業計画の立案等について効果的に学ぶため、グループワーク、ロールプレイや講義を織り交ぜ、研修受講者の積極的な参加を促しました。参加者からは、「インタラクティブな内容でよかった」、「INEE MSの全体構造が理解できた。将来の事業形成に役立つと思う」、「実践例を使って課題発掘から事業形成までできたので、全体の中でのINEE MSの活用場面が理解できたのが良かった」、「INEE MSを現地スタッフにも共有し、事業形成・実施に活かしていきたい」等の声が聞かれました。

今年度の最後の研修は11月１日～３日に実施します。ぜひご参加ください。申し込み等詳しくは、下記URLをご覧ください。