緊急下の教育事業

第12回「緊急下の教育」勉強会を開催しました

緊急下の教育

紛争や自然災害等の緊急下にある国では、3人に1人の子どもや若者が学校に通うことができておらず、拉致、虐待、搾取、武装勢力への徴用等、子どもを取り巻く様々なリスクに晒されています。これらのリスクから子どもや若者を守り、また、将来の雇用の機会を失わないためにも、緊急下においても教育へのアクセスを継続することが重要だと考えられています。しかし、緊急下の教育は子どもたちを守り復興後の国づくりを担う人材育成に重要な役割を果たすにもかかわらず、食料、水、シェルター等の他分野の支援に比べると緊急下における教育支援は後回しにされがちという課題も抱えています。

「紛争下の女子教育と女性の社会的包摂(ソーシャル・インクルージョン)」をテーマとした「緊急下の教育」勉強会を開催

「教育協力NGOネットワーク(JNNE)」では、緊急下における教育支援の取り組みを通じて得られた知見や経験を関係者間で共有し、より良い支援を届けるために、2016年より「緊急下の教育(Education in Emergency: EiE)勉強会」を開催してきました。

2022年4月25(月)には、「紛争下の女子教育と女性の社会的包摂(ソーシャル・インクルージョン)」をテーマとした第12回目のEiE勉強会をオンラインで開催し、政府機関、国際機関、学校関係者、民間企業、NGO等から46名が参加しました。当日は、プラン・インターナショナルの倉橋功二郎氏が「紛争と女子教育:プラン・インターナショナルが実践するジェンダートランスフォーマティブ教育」について、日本国際ボランティアセンターの木村万里子氏が「東エルサレムにおける女性の生計向上とエンパワメント事業」について、各団体の事例や学びを紹介しました。

勉強会の後半には、司会者のワールド・ビジョン・ジャパンの柴田哲子氏も交えて、 EiE支援の取り組みを通して経験した課題や学びを下に、EiE支援へのファンディングアピール方法、事業の指標の設定や行動変容の成果の測り方、男性の活動への理解および参加促進等についてディスカッションを行い、現場での取り組みを通じて得た知見を深めました。

JNNEでは、今年度中に第13回のEiE勉強会を開催予定です。

EiE勉強会でのディスカッションのようす:柴田氏(左上)、木村氏(右上)、倉橋氏(下)

すべての子どもたちに教育の機会を

JNNEは、SDGs(持続可能な開発目標)のゴール4「質の高い教育をみんなに」を2030年までに達成するため(教育目標)を達成するため「SDG4教育キャンペーン」に取り組んでいます。