

2024年度のキャンペーンで行ったオンライン授業、特別授業には、全国からたくさんの方が参加してくださいました。ここでは、これらの授業の参加者の皆さんから寄せられた意見や感想、メッセージをご紹介します。
紛争下の教育に対する思いをぜひ感じてください。
第1回 【はじめの一歩】難民キャンプでの子どもたちと教育・学びの場

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〈感想〉
- (ゲストであるロヒンギャ翻訳士の)長谷川さんの「失われた今日は、明日取り戻せない」という言葉が心に刺さり、残った。言葉にすると当たり前のことだけど、今日を奪われている人が、子どもが多くいる現状を一刻も早く改善しなきゃと実感させられた。
- 教育は食料などと違い直ちに現状を変えることはむすがしいけれど、教育を受ける人が大きくなって、現状を打破しようと考えたときに、それは即実的で短期的なものではなく、長期的でより現実的なものになるということがわかった。
- 分かったつもりになっている自分と、本当は私が想像しているよりはるかに困難なのだろうと考えている自分との差を埋めることができなかった。
〈紛争下の教育や、ロヒンギャ難民が直面している課題を解決するために、自分にできると思うこと〉
- 「知る」「広める」はできるけど、他にもできることがほしい・・・。まだ思いつかないですが、今日知ったことをもとに、もっともっと自分の中で具体化させたい。でも、まずはもっと知らなきゃ。
- 直ちにできることは、まず少しでも現状を知ること、そしてまわりの人とお話することであると思った。そして私は高校3年生でこれから進路を決めていく中で、大学での勉強のなかで国際情勢を学んだり、NGO,NPOなどの活動に積極的に参加していきたいと思った。
- 難民と一言で言っても、色々な状況があるということ。「難民になるということはどういうことか」を具体的な日常場面で子どもたちに話したら、リアリティに迫れるのではないかと思う。頻繁に自然災害がないこと、学校という場があること、生理であっても外に行けるということが当たり前にある実態に対して、ただそれがいいのではなく、どうしてそれができないのか、ということまで掘り下げて考えられるように授業をしたい。
第2回 【難民キャンプからのライブ中継】子ども・保護者・教員・支援者、それぞれの想い

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〈感想〉
- ロヒンギャ難民に就労が許可されていない状況のなかでも子どもが勉強を楽しんでいる姿があった、というお話は非常に印象的だった。支援が少なくなるなど生活が苦しい中で、就労機会を求めた国外移住を求めて人身取引の被害にあってしまったり、児童婚、児童労働等が増えていくリスクもあるのでは、と思っていたが、教育の意義を見出している子どもたち自身や家族の教育へ対する期待を感じることができたというお話はとても素晴らしいと思った。
- 難民キャンプの中では、想像していたよりも落ち着いて教育活動ができていることをレポートしていただき、少し安心した。日本の支援額は多いのに、教育にお金を使わない、というのは国内と同じ発想なのかと思い、危機を感じた。
- 教育が就労機会の獲得に直結しない環境でも、親や子どもたちが学ぶことに意欲的だったという点、ロヒンギャコミュニティ―の中で孤児を引き取ってくれる家族がいる相互の助け合いの環境があるという点は、特に印象に残った。
- ロヒンギャの実態を知ることと、支援が大きな貢献をしていることを知ることができた。一方、このような活動の継続性について不安を持つ。日本政府の国際貢献において今回のような人的支援の予算配分が少ないとのことでしたので、もっと寄与すべきと感じた。
- 教育を受けられるよう支援することがただ知識を身に付けるだけでなく安心安全につながるということ、そういった場の提供につながっているということが衝撃的だった。
- 子どもたちの安全を考えて、教える場所を決めることは本当に大事だと思った。
第3回 【紛争下の教育について考えよう】難民キャンプを訪問して先生と考える

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〈危機下であってもすべての人が教育を継続できるためには、何が必要だと思いますか?〉
- 教育に目を向けられるくらいの基本的な衣食住が整っていることや、教育を受ける心の余裕を持たせるまでの心身のケアが必要。
- 教育への資金が絶対的に必要だと思う。日本政府は重要視してくれてるのでしょうか。
- 命を守ることが一番大切な紛争下で、当事者の皆さんだけでは、教育というものの重要性に気づかなかったり、重要と思っていても優先できない環境だと思います。外部からの支援という形で(当事者の主体性を大切にしながら)教育の重要性を理解してもらったり、環境を提供し、可能にすることが重要だと改めて感じました。
- 子どもを送り出す家族の理解。勿論、子どもが安全に教育を受けられる環境(衣食住)なども必要ですが、家族が子どもを家から出さない・家の手伝いで忙殺させる状況だと、子どもが希望しても受けられないので。
〈紛争などの危機下にあって教育が「希望」となると思う理由〉
- 教育が受けられれば、自分で考えることができるようになる。自分の手で未来のチャンスをつかみ、将来を自分で築くことができるようになる。教育がなければ、狭い世界のまま、ずっとそのままの状態から抜け出せない可能性がある。
- 紛争下など先が見えない状況下で、教育を受けることで将来について考えるようになり、生きていく意味を見出せると思う。
- 教育を得ることによってより広い視野を得られる。現時点で目の前に物理的になかったとしても、考えることができる、新しい選択肢を得られる可能性がある。
- 教育が「希望」となるのは、生きるためのスキルを身につけることができ、危機を抜け出したり、自分の将来を切り開いたりするきっかけにすることができるのではと思う。
- 緊急化の難しい生活下の中で、教育は子どもが学校に行くことによって生活のリズムを取り戻すきっかけになると思う。
- 学校は友達などとコミニュケーションが取れる機会でもあるため、生きがいとなり日々の暗い気持ちをリフレッシュできる。
- お話にもあったように、紛争が起きている原因は民族間、宗教、人種の違いから生じている。これらの違いをなくすことはできないが、共存していくこと、違いを差別しないようにするという根本的な考え方を教育によって変えることができると思う。今起きている、実際に自分たちを過酷な状況に追いやった原因をなくし、共存、平和に、差別なく生きていこうという考え方を広めることが教育を行う意義だと思う。
- 教育を受けなければ将来が見えないし、自分が何が得意なのかも気づくことができない。夢や目標を思い描けることが希望につながると思う。自分を信じられるようになるのは、知識を身に付けたり、誰かに頼りにされたり、努力が成功につながったりする時であり、教育はそういった経験に結びつくと考える。
〈日本を含む国際社会が紛争下の教育の継続に協力すべき理由〉
- 日本は責任ある役割を国際社会の中で果たすべきだと考えるため。
- 教育は子どもたちのみならず、周囲の大人や地域の未来を明るくするものだと感じたから。
- 教育を通しての学びは社会の土台、地球上に暮らす全ての人々の生活の土台になると思う。紛争などの危機下では、人々の大切な命を守ることは言うまでもなく重要で、そのための緊急支援は必要だと思う。ただし、民間人の中には大勢の子どもたちがいて、彼らの 教育を受ける権利も守るべき。人々の衣食住を安定させるとの同時に、教育についても目を向けられている支援をすべきだと思う。
- 紛争などを、子どもたちから教育を受ける権利を奪う理由にしてはいけないと思うから。子どもたちはただ巻き込まれているだけの存在なので、困難な状況でも守らなければならないと思う。
特別授業に参加した生徒さんからのメッセージ

特別授業「SDG4教育キャンペーン2024×伊奈学園中学校×立命館守山高校 協力企画 「『紛争下の教育』を知り、声を届けよう」に参加された生徒の皆さんからのメッセージは、財務省および外務省に届けられました。
以下は、伊奈学園中学校の皆さんから寄せられたメッセージです。ぜひご覧ください。
メッセージとキャンペーンの報告について

皆さんから寄せられたメッセージをはじめ、ロヒンギャ難民キャンプへの現地視察、キャンペーン全体の状況については、実行委員団体および、ユース、現地訪問した先生が、政府関係者との意見交換会で直接伝えました。その様子はこちらからご覧いただけます。
また、本キャンペーンの成果物として制作した、紛争下の教育支援を訴えるリーフレットなども政府関係者へ届けています。リーフレットについてはこちらでご覧いただけます。
